「ロタブルートライアスロン」といえば、トライアスリートであれば誰しも一度は参加したい!と念じる大会です。トライアスロンの基本は綺麗な海で泳ぐこと、大自然を楽しみながらバイク・ランを駆け抜けることにつきます。そういう意味で北マリアナ諸島のロタ島は最高のシチュエーションにあり、特にその海の綺麗さは「ロタブルー」と称えられ、海の青さ、透明度とも世界クラスの島なのです。さてこの秋口、「今年でロタブルートライアスロンが最後になる!」という情報が入ってきました。どうやら、グアム島から自転車を運ぶチャーター機の調達が思うに任せなくなり、主催者のKFCトライアスロンクラブが第22回大会の今年をもって、トライアスロンを終了することにしたのです。「いつかはロタへ!!」と思いつつ、今までチャンスに恵まれなかった私も「ラストロタ」と聞けば、黙っていられません。すぐさまエントリーを決めたのです。
レース2日前の夜にロタ島に到着、翌朝はバイクの組み立てやら、プロトライアスリートの宮塚英也氏と白戸太郎氏のトライアスロンクリニックやスクール、午後からは翌日のレースコースを泳ぐ試泳会があります。私はベテランらしく?ゆっくり起きだして、ホテルの周りを軽くジョグ、午後の試泳会に参加、あまりに青い海の色にただ、ただ驚き感動するばかりです。
さて、レースです。参加人数は約80名、これはチャーター機にバイクを積める限界の数ということでしょう。この人数の中で、スタンダードタイプ(51.5km)とミドルタイプ(70.3mil)に分かれてレースが行われました。昼間とは違う少し濃いブルーの海に泳ぎだした選手たち、私は当初トップグループについていましたが、水中で撮影しているカメラマンにポーズをとっている間にグループから遅れ、結局スイムアップは4位でした。前を追ってバイクを漕ぎ出すも、すぐに道路の段差にやられバイク後部のボトルケージが破損、バイクボトルを拾いなおし、ユニフォームの胸に入れてあらためて漕ぎ出します。
バイクコースは前半戦が海沿いの素敵なフラットコースですが、中盤からは激しい登りが待ち受けています。一番高いところで折り返して、スタート地点付近にもどるルートを2周回、これで約90kmです。日差しがきつくなってきましたが、なぜか脚はよく回ります。何人かの選手を抜きましたが、51.5kmの選手も交じっていますので順位はわかりません。しかし2周回目に入ると、どうやらトップに立っているようです。「びっくりポンや!」と叫びつつ、さらにペースを上げ、バイクラップ1位でトランジッションエリアに戻ってきました。
ランに飛びたすとき「ちゃんとトップで戻ってきてね〜!」との声援などももらいながら、はじめは舗装された道路を走っていきますが、ほどなく道は未舗装路に、これが噂のジャングルランです。ここでも海をはるか下に望むまで駆け上がり、折り返して戻ってくるパターン、旧日本軍のタンクの残骸などを横目で見ながら、旧日本兵墓地に心の中で手を合わせて、ひた走ります。故障中の腰とハムストリングが疼きますが、そんなことはいっていられません。自分なりにガンガン飛ばしてランラップも1位でフィニッシュ、笑顔で優勝テープを切ったのです。
参加者40名程度とはいえ、20歳代、30歳代、40歳代の選手を抑えての優勝は本当に驚きです。ラストロタで忘れられない思い出作りができました。KFCトライアスロンクラブの皆様をはじめ、関係者の皆様に心から感謝します。いつの日かまた、このロタブルーの海に戻ってきたいと思います。ありがとう!!そしてさらば!ロタブルートライアスロン。
(レース結果)
5時間18分04秒 総合1位/36人中(エントリー41名) 優勝!!
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