具体性の乏しいスローガン公約からの脱却
選挙公約へのマニフェスト導入にYES!!

◇マニフェストって何?
 皆さんは政治家や政党の「公約」をじっくり読んだことがありますか?読めばそれがいかにスローガンや響きの良い言葉ばかりが並び、具体性に乏しいものであるかが判ると思います。「マニフェスト」とは実現可能な政策目標について数量・達成時間・財源などを数値として明らかにし、有権者と約束(契約)する「宣言」のことです。マニフェストが導入されることにより、政策が守られたかどうかが一目瞭然となり、政治家や政党の評価に直結、政治に緊張感が生まれます。

◇言い出しっぺは北川三重県知事
 イギリスの政党などで盛んなマニフェストを「ローカル・マニフェスト」として、いわゆる改革知事仲間に提案したのが、三重県の北川知事です。ご本人は自ら今回の知事選不出馬を表明してしまいましたが、仲間の改革知事や、有志の市長候補者にマニュアル集を渡して運動体として、この「マニフェスト」づくりを進め統一地方選挙に臨んでいます。

◇知事候補者達の反応
 朝日新聞のアンケートによると、今回11の知事選に立候補している42人の候補者の内25人がマニフェストに「賛成し自分も作成したい」、8人が「賛成するが自分は作成しない」、2人が「反対」、6人が「分からない、どちらとも言えない」と答えています(1人無回答)。当然、現職と新人とでは情報量に圧倒的な差があり、新人からは「材料に乏しく限界がある」のような意見もありますが、概ね「政策中心の選挙にするための手段」だと好意的にとらえられているようです。

◇渋谷区長選では
 
渋谷区長選挙に立候補を表明している3氏の政策を見比べてみても、3人とも具体的な数値が政策に明示されているとは言い難いのが現状です。しかし、その中にあって前助役の桑原氏は、小倉区長と二人三脚で渋谷区政の総合的3ヶ年計画である「新実施計画(第5次)」をこの2月に作成しています。この計画にはそれぞれの政策・施策について数量・年次・財政計画が明示されているのですから、この中身をオープンに有権者にPRすることこそ「マニフェスト」そのものであると思いますし、責任ある政治の姿であると考えます。

◎伊藤たけしの判決!!!
 
おまえ自身の公約はどうなんだ!と読者の皆さんにしかられそうですが、執行権や財源を持たず議会を構成する一員に過ぎない地方議員が、いつまでに、どの位の数量で、どの財源を充てて行う、と約束することはなかなか難しいと思います。しかし私が今回掲げた政策(たけしの聴覚・新時代リポート参照)は、出来る限り具体的なものにしたつもりです。
 ともあれ今回は、従来型の「福祉の増進」「景気回復」「教育改革」等、スローガン中心の政策から一歩進んで、数値を明示して有権者と契約する「マニフェスト」による選挙改革にはっきりYES!!!です。