◇急ピッチで進む改定作業
1月10日、「渋谷区介護保険事業計画等作成委員会」は介護保険事業計画及び高齢者保健福祉計画を改定するための中間報告を小倉区長に提出しました。これは、今年度が介護保険導入から3年目の見直し時期に当たるため、両計画を一体のものとしてソフト・ハード両面から介護保険の健全運営、介護基盤整備に向け改定作業を進めるものです。
◇保険料2割アップ!?の試算
現在、介護保険料基準額(月平均額)は3063円です。しかし、今後予想される介護サービス量は要介護認定者の増、ホームヘルプサービスの増、特別養護老人ホーム建設などに伴いかなりの増加が見込まれます。これらを国の基準であるワークシートに照らし合わせると、4月からの保険料は3670円、約2割引き上げる必要が生じるのです。
◇負担を抑える方法は?
保険料負担の増大を抑えるため委員会では2つの方法を示しています。1つは、基金(介護給付費準備基金)5億4千万円から4億円程度取り崩し活用、保険料の増を1割程度にとどめる方法。2つ目は、現行5段階に設定されている保険料を6段階に細分化することにより低所得者の負担を少なくしようというものです。この2つの方法をセットで行うことにより、介護保険料の負担感はかなり抑制できるものと思われます。
◇低所得者対策と介護基盤整備
また、利用料についても低所得者のための利用者負担額助成制度をどのように守っていくかが課題となります。基本的にサービスに対する利用者負担は1割が原則ですが、現行ホームヘルプサービスは3%となっています。しかし、国の方針により順次引き上げが行われ、4月からは6%、3年後には1割になる予定です。国の補助が減らされる分、どの程度区の財政でまかなえるかは定かではありませんが、低所得者に対する配慮は必要であると委員会でも意見が出されました。さらに、在宅介護支援センターの充実、第三特別養護老人ホームの整備、グループホームの設置等、基盤整備の推進も提言されています。
◎伊藤たけしの判決!!!
渋谷区では現在、委員会から提出された中間報告の内容に沿った見直し・改定作業を急ピッチで進めています。これは介護保険の理念である在宅介護中心のサービス基盤を整備することであり、介護を社会全体で支えるという介護保険制度の枠組みの中で、出来る限り負担を公平かつ軽くする施策だと考えられます。したがって今回は、渋谷区が進める介護保険の見直しに期待を込めてはっきりYES!!!です。
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