いよいよ来年、平成16年度から区立中学校での学校選択制が渋谷区でも導入されます。私が平成10年に代表質問で取り上げてから6年、やっと渋谷区教育委員会も重い腰を上げました。学校選択制に伴い、各中学校は生徒を呼び込むべく「特色ある学校」づくりを積極的に始めています。今回は中でも特色のある2校、松濤中学校及び広尾中学校の取り組みをリポートします。
中学校の外壁はおしゃれなギャラリー
松濤中学校の全景
創立時からモデル校としてとても評価が高かった松濤中学校も少子化という時代の波に押され、また高度に都市化された立地も災いし、現在では全校生徒60余名の区内一の小規模校になってしまいました。松濤中学校は私が同窓会長を務める学校でもあります。学校再生に向けたキーワードは「国際化」です。渋谷区の地域特性すなわち外国人・帰国子女が多い、区内に19もの大使館があることなどを活用し、21世紀に活躍できる国際人の育成を目指そうとするものです。 基本的な方向は、 1.英語以外の教科でも英語での授業を取り入れる。 2.授業意外にも生徒が英語に触れる環境を創造する。 3.区内の大使館や外国人学校と交流する。 4.日本語教育、日本の文化・歴史教育を充実させ真の国際人を育成する。 5.平成16年度を目途に実施する。 等となっています。さらに私は今後、校名も同窓会と相談しながら「松濤国際中学校」への改名も提案していくつもりです。名門松濤中学校の復活・再生に期待します。
隣接する広尾中・高
広尾中学校の正門
広尾中学校の「特色ある学校」づくりは地の利を生かしたものとなります。同中学校は都立広尾高校と敷地を接しており、現在においても学校行事や部活動で既に交流の実績があり、両校とも積極的に地域との交流を深めています。このような点から、区・都がそれぞれ中・校の設置者のまま「連携型」による中高一貫校を目指そうとしています。 基本的な方向は、 1.授業等において中学校・高校の教員が相互に訪問し指導する。 2.生徒が交流しながら、6年間を見通した学習指導を行う。 3.学校行事や部活動における交流をさらに推進するとともに、学校施設を相 互利用する。 4.広尾中学校の3年生から試験以外の方法による特別枠の入学者を確保す る。 5.中高一貫教育であっても広尾中学校から他高校への進学を妨げない。 6.平成16年度を目途に実施する。 等となっています。広尾中学校の新しい試みにも期待度は二重マルです。